この時期は要注意!植物による住まいのトラブル

  • Update: 2016-07-29
この時期は要注意!植物による住まいのトラブル
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さくら事務所 編集部

建物を傷める原因といえば、「雨漏り」や「地震」が真っ先に挙げられます。
しかし、「植物」も意外と見逃せない要因です。たかが植物、と思っていたら、その強い生命力で建物に思いもよらぬ不具合を引き起こすこともあります。

今回は戸建で注意しておきたい「植物」周りの不具合をご紹介します。

雨どいが「植木鉢」に……

雨どいとは、屋根やバルコニーを流れる雨水を地下や下水に導くためのものです。

ホームインスペクションの現場では、雨どいの縦樋(たてどい)とつながるジョウゴの部分に植物が生え、植木鉢のようになってしまっている光景をしばしば目にします。

また、たくさんの落ち葉が雨どいに溜まってしまっている場合もあります。

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このような状態を放置しておくと、雨漏りなどの不具合を引き起こす可能性があります。というのも、屋根にたまった雨水が行き場をなくして外壁に流れ込んでしまい、外壁を汚したり傷めたりする場合があるからです。また、雨どいを植木鉢状態のままにしておくと、雨どい自体の劣化も進んでしまいます。

窓から覗く、脚立をかける、棒にカメラを取付けて撮影する、などの方法で、定期的に雨どいの点検を行うことをおすすめします。

壁のツタも要注意!

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壁にツタなどの植物の蔓(ツル)を這わせているケースも見かけます。見た目にはおしゃれで魅力的な雰囲気がありますが、これも注意が必要です。というのも、ツタが外壁の隙間から壁内に入り込み、建物を傷める可能性があるからです。

過去には、ツタが外壁のサッシ外枠部分のシーリングを突き破って壁内に入り込み、柱といった構造部材を腐らせてしまっていた……というケースがありました。また、ツタに覆われていると、傷みといった不具合にも気づきにくくなってしまいがちですので、注意が必要です。

基 本的には、外壁に植物がつきはじめたら、成長する前になるべく早く取り除くことをおすすめします。植物の種類や季節によってはあっという間に手の届かない 位置まで成長していまうこともあります。そうすると、対処が難しくなり、自分だけでは手に負えなくなってしまいます。もし外壁にツタを這わせたい場合は、 こまめなメンテナンスが必要になります。