一戸建て見学は建物寿命を左右する防水をチェック!

  • Update: 2016-02-24
一戸建て見学は建物寿命を左右する防水をチェック!
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さくら事務所 編集部

建売りや中古の一戸建てを見学に行くと、建物『外壁』などのデザインを確認したり、室内では『キズや汚れ』『キッチンやお風呂・トイレ』などの水回りの状態など、チェックしたいポイントは盛りだくさん。

しかし、せっかく物件を見学したにも関わらず、肝心な建物本体の機能や性能を見落としがち。これらは事前にチェックポイントを知らないと、どうしても見落としがちになってしまう部分でもあります。

そこで今回は、建物チェックのプロであるホームインスペクター(住宅診断士)が、ホームインスペクション現場の事例をもとに、建売住宅や中古物件など物件を見学する際に見ておきたいポイントをご紹介します!

給気口や排気口をチェック!

建 物の周囲を歩いてみると外壁に給気口や排気口のフードをみかけます。このフードは外壁から室内に貫通していますので、もし下の写真のように、隙間などの施 工不良や防水材が施工されていないと雨漏れの原因にもなってしまいます。フードの周囲に防水材が施工されているかを確認しましょう。

ただし、フードの周りに防水処理がなくても内部で防水処理がされているので問題がないケースもあります。念のため、売主や業者などに防水処理がきちんとされているかを確認しましょう。

玄関上の雨染みを確認

こちらは玄関上の様子になります。

軒やバルコニー部分に右の写真のように水染み跡がないかを注意深く確認しましょう。このような事象があった場合、バルコニーや天井周囲などの内部から漏水している可能性があります。特に中古物件の場合には注意が必要です。

明らかにシミと思われる色の違う部分が見えます
明らかにシミと思われる色の違う部分が見えますね。

建物を見学する際には、このような場所を下から上を見上げて、色の変化や染みがないかどうか確認しましょう。

バルコニーは隅々まで歩いてチェック!

まず、歩いてみて、ギシギシ・ミシミシ音がないかをチェックしてみましょう。
このような事象がなければまずは一安心。もし異音があった場合、防水層に浮やバルコニーの下地合板(木材)に不具合があることを疑わなくてはいけません。

また、バルコニーの真下が一部分でも部屋になっている場合は、その部屋の天井や壁に雨染みなどの変色がないか確認しましょう。

次に、バルコニー手すり端部(下の写真矢印部分)に防水処理がされているかをチェックしてみましょう。

こちらは、矢印部分の防水処理をされている部分に隙間がないかどうかを確認。中古物件の場合はひび割れがないか、触ってみて硬くなっていないかを必ず確認しましょう。

不 動産会社からの説明を聞くことももちろんですが、ご自身の目で実際に確認することは、契約の判断材料として、また、これからのリフォーム・修繕費用を考え る際にも重要です。中には、不具合事象や経年劣化を知っていても言わない、本当に知らないで見過ごしてしまう、などといったケースも往々にして存在しま す。

物件見学の際はぜひ防水不具合チェックポイントをご自身の目で確認してみてくださいね。

プロのアドバイスを受けたい!という方は、ホームインスペクター(住宅診断士)に診断をご相談してみてください。