引き渡しまでに確認しておきたい10のこと

  • Update: 2014-05-22
引き渡しまでに確認しておきたい10のこと
新築一戸建て引き渡し前チェック(内覧会立会い・同行)

引き渡しまでに確認しておきたい10のこと

中古マンションを契約した方の中には「契約前は時間がなくお部屋を何度も見学できなかった」「ローン手続きや契約書を読むことに時間がかかり、それ以外の書類は契約前に見ていない」なんていう方も多いのではないでしょうか。
そこで、契約したあと引き渡しまでの間に確認しておきたいことをピックアップ。
引き渡しやリフォームの準備にお役立てください!

契約時と変更になる条件はないか

契約書の「付帯設備表」には、契約締結時点で売主が気づいている部屋内や設備機器の劣化・故障が書かれています。ですが、契約後も売主が居住していたり、売 主関係者が室内に出入りしていれば、売主も気づいていない新たな破損・故障が発生していることも。引き渡しを境に売主に補修請求できなくなる項目もありま すから、引き渡し前に買主側の目で住戸内の点検をしておきましょう。

まだ見ていないところやできていないことがあればチェック

「売主さんの家具が運び出された」「契約前の見学時には開けられない扉がありそこが見られるようになった」ときなどは、リフォームや修繕等、費用がかかる劣化 がないかどうかを引き渡し前にチェックしておくと安心です。また、前回の内見で水周りのチェックができなかった場合は、ひととおり水を流して給排水機能を 確認しておくと、万が一赤水や漏水があったとき引き渡し前に対策が考えられるでしょう。
 

残置物はないか収納内まで見ておく

空室(部屋に何もない状態)での引き渡しが契約条件にも関わらず、引き渡し後に室内に家具や粗大ごみが残っていることに気づくと、これらのものを処分するの に余計な費用が掛かります。自治体によっては、通常のごみでさえ有料の地域もあり想定外の出費が発生しかねませんので、引渡し前には、収納内部に至るまで チェックしておきましょう。

駐車場・駐輪場に停められる車・自転車のサイズを確認

契約時に駐車場や駐輪場に空き区画があることを確認していても、機械式駐車場などの場合、車種やサイズによりお持ちの車が格納できない=契約できないこともあります。
駐輪場の場合、上下2段式の駐輪場だと、空きスペースが上段だとお子様用自転車の上げ下げが困難だったり、お子様用椅子が付いた自転車だと隣の自転車にぶ つかって格納できないことも。空きの確認だけでなく、その区画にご自身の車や自転車を置けるかどうかも確認しておきましょう。

管理規約を読みマンションのルールを知っておく

管理規約とはマンションを所有者・居住者が守らなくてはいけないルール。マンション(管理組合)ごとに独自に定めることができて、たとえば「床材はカーペット以外の素材を使用してはいけない」など、「オリジナル」のルールを設けることもできます。
リフォームに関することだけでなく、理事会役員の任期や選出方法、ゴミ出しルール、共用施設の使い方などマンション内での様々なルールが規定されています ので、引き渡し後に「こんなルールがあるなんて知らなかった!」とならないよう、事前に管理規約集を確認しておくと安心です。

マンションの掲示板を見てみよう

エントランスなどにある掲示板には、管理組合や管理会社からのお知らせ、マンションによっては理事会の議事録なども貼られていることがあります。「ごみ置き 場の使い方ルールを守りましょう」「上下左右のお部屋に迷惑をかけないよう騒音に注意してください」など、掲示物からマンションの現状を垣間見ることがで きるかもしれません。

長期修繕計画書で将来の支出変化を把握

建物をより長く使うために、最近は「長期修繕計画」を作り大規模修繕工事を定期的に行うマンションが多くなりました。大規模修繕工事には多額の費用がかかり ますから、管理組合の計画により数年から10年以内に各戸が支払う金額が値上がりしたり、大規模修繕時に資金が不足し数十万円から百万円単位の一時金を管 理組合から徴収されるケースもあります。売買契約書には住戸ごとに支払う修繕積立金の額が書かれていますが、あくまでも契約時点の額。値上げや一時金徴収 は管理組合総会で決められ、個人単位でそれを拒否する権利がありませんから、あらかじめご自身が支払う金額がいくらくらいになる可能性があるのか把握して おきましょう。

リフォームに向け建物構造を確認

一般的にマンションは鉄筋コンクリート造(または鉄骨鉄筋コンクリート造)ですが、室内の間仕切り壁は撤去可能な木材や石膏でできた板などで作られていま す。ただし、鉄筋コンクリート造の中でも「壁式構造」で建てられているマンションは、室内の間仕切り壁の一部が鉄筋コンクリートで作られ、その壁は撤去し たりコンセントを取り付けるなどの変更ができません。見た目には撤去可能な間仕切り壁と同じに見えますから、引き渡し後のリフォーム時に気づくケースもあ ります。リフォームを予定している場合は計画に変更が出にくいよう、事前にリフォームでどの程度の変更が可能なのか専門家に確認してもらいましょう。

給水・給湯管の材質をチェックしておこう

2000年頃を境に、給水・給湯管の材質が金属製ものから樹脂製のものへ変わってきました。金属製の管は、長期使用により錆びて赤水が出たり、錆が進行して管に穴 が開き漏水する可能性が高いため、いずれ交換が必要となります。そのお部屋の配管が何製なのかを知っておくことで、内装リフォーム時に合わせて交換するの か、または将来のリフォームで交換するのかなどを計画できます。

電気の契約容量を決めておく

電気は居住者の生活スタイルや所有する電化製品により必容容量が異なり、売主は不便なく使えていたとしても、ご自身の生活では電気容量が足りずブレーカーが 頻繁に落ちてしまうことがあるかもしれません。また逆に、必要以上に多い契約容量だと料金が割高ですから、名義変更手続きのときに併せて契約容量の増量・ 減量の手続きをしておくと安心です。なお、IHクッキングヒーターや食洗機など、使用する電気量が大きい電化製品を新たに取り付ける場合は、単独の電気配 線(回路)を要するので、分電盤に予備の子ブレーカーがあるかどうかも確認しておきましょう。


さくら事務所の中古マンションホームインスペクションでは、ご契約前・ご契約後、お引渡前にマンションに精通した建築士が住戸内を調査・点検し、修繕すべきものやリフォーム工事についてわかりやすくアドバイスします。中古マンションホームインスペクションについてご質問がある場合は、お気軽にお問い合わせください。