【新型コロナ感染拡大防止を目指すコラム】3つの「密」の「密閉空間」に関わる正しい換気法とは

  • Update: 2020-04-02
【新型コロナ感染拡大防止を目指すコラム】3つの「密」の「密閉空間」に関わる正しい換気法とは

新型コロナウィルス感染は、ついに東京都知事が会見を開き、現在の状況を「感染爆発の重大局面」であると告げ、さらなる感染拡大を防ぐために不要不急の外出を避けるよう都民へ要請する事態にまで発展しています。(2020年3月30日現在)また、新型コロナの集団感染リスクを下げるために、3つの「密」を避けるようにと発表されました。3つの「密」とは…

 1. 換気の悪い『密閉空間』

 2. 多数の人が集まる『密集場所』

 3. 間近で会話や発声をする『密接場面』

在宅勤務対応企業の増加や休校・休園の影響で、ご家庭での滞在時間が増えた方もいらっしゃるかと思われます。そこで、今回は3つの「密」のうち「密閉空間」と関わりのある『正しい換気方法』についてお伝えします。

在宅時間が長い今だからこそ『正しい換気』を! 

●「24時間換気システム」をご存知ですか?

新築やリフォームした住宅に入居した人が「目がチカチカする」「喉が痛い」「めまいや吐き気、頭痛がする」といった症状を訴える「シックハウス症候群」が問題になり、2003年に定められた改正建築基準法では、その原因となる化学物質の室内濃度を下げるため、原則「24時間換気」の機械設備設置が全ての住宅に義務付けられました。それにより、2003年以降に建てられた住宅は『全ての開口部を閉めても24時間換気システムで機械が換気してくれる』ことになっています。3密のうちの「密閉空間」をご覧になった方の中には「密閉空間にしておく方が不健康では?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、実は窓を閉めきっていても「24時間換気」で機械が換気してくれているのです。むしろ、開口部を長時間開けていたり、開けっぱなしにしてしまった方が、24時間換気は効率的に作動できない場合もありますので注意が必要です。例えば、どこかひとつの窓だけ開けると、とたんに24時間換気システムの効率が下がり、換気がほとんどできない場所ができてしまうことがあります。そのため、24時間換気システムで換気をするなら、原則すべての窓を閉めておきましょう

●とは言え、たまには窓を開けたい! そんな時の注意点

テレワークでご家庭にいながら、集中してお仕事を進める必要がある方もいらっしゃるでしょう。しかし、ご家族も在宅されて人が多い時や、集中するために個室に篭ってお仕事をしている時などは、二酸化炭素の濃度が上がり眠くなりやすい環境になってしまいます。基本的に24時間換気システムが換気をしてくれていますが、条件によっては換気が追い付かないこともあります。そんな時は5分程度と時間を決めて、お部屋の窓を開けることをオススメします。窓を開ける時の注意点は、お部屋の対角線上 2箇所以上の開口部を開け、空気の通り道を作ることです

●正しい換気は、花粉症の方にも大切!

  


この24時間換気システムは、花粉症の方には要注意です。24時間換気システムの給気口(空気が入ってくる穴)を開けっ放しにしていると、花粉の飛来が多い【昼/夜(帰宅時)】に給気口から寝室へ花粉が入ってきて、ベッドや掛け布団などに大量の花粉が付着することがあります。大量の花粉が付着したベッドで寝ていると、寝ている間に大量の花粉を吸いこんでしまったり、起きた後に大量の花粉を吸いこむことで重い症状が発生する「モーニングアタック」になる可能性があります。花粉症の方は、寝室だけ給気口を閉めて、花粉を寝室に入れない対策も必要です24時間換気システムの給気口を閉めるのなら、花粉の飛散が少ない時間帯で窓を開けて換気すると良いでしょう。一般的に、花粉の飛散量が多いのは11:00~13:00頃と、大勢の方が帰宅する17:00~19:00頃です。午前中や15:00頃に5分ほど窓を開けて換気をすると効果的です。

不安な方は換気のチェックもプロにお任せ!

新型コロナ感染拡大を止める鍵となる「正しい換気方法」は、テレワークの効率化や花粉症対策にも必要な知識です。ご自宅の換気に関して不安がある方は、専門家・プロへご相談いただければ幸いです。