インテリアの雰囲気を損なわない、暖かい部屋のつくり方

  • Update: 2020-01-27
インテリアの雰囲気を損なわない、暖かい部屋のつくり方
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さくら事務所 編集部

お部屋の寒さ対策として、最近ではいろいろな便利グッズを使ったDIYが取り上げられています。

100円ショップのものでできるお手軽なものから、本来なら壁内部に使う断熱材や、ポリカーボネートといった材料を窓際に使ってみたり、包装に使うプチプチを窓に貼ってみたり・・・。

確かに大なり小なり効果は見込めるようですが、DIYもいきなりやるには初めての方などちょっとハードルが高いかもしれません。

また、寒さ対策が視界に入ってしまうと、お部屋全体のインテリアの雰囲気を壊してしまうのもちょっと気になる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、①インテリアのイメージを損なわない ②ちょっと見た目ではわからない ③お手軽 なお部屋の寒さ対策をホームインスペクター(住宅診断士)がご紹介します。

熱ロスの大きい窓は冷気の出口をふさぐ

カーテンでできる寒さ対策

冬期、窓などの開口部から逃げていく熱の割合は建物全体の58%とも言われています。

(日本建材・住宅設備産業協会、1999年の省エネルギー基準による)

そんな窓際の寒さ対策のコツは、やはり冷気が室内に入り込まないようシャットアウトすること。

おすすめなのが、カーテンまわりの冷気対策です。

カーテンレールがダブルなら、外側のカーテンフックの端をレールを巻き付けるように内側のカーテンレールにつけ、くるっと内側に戻るように巻き込みます。

これでカーテンの脇から入ってくる冷気をシャットアウトできます。

また、カーテンの丈を少し長めにすれば、下から入ってくる冷気も遮断できます。

暖かい室内の空気が窓で冷やされ、カーテンの下から室内に回り、足元が冷えてしまうという「コールドドラフト」にお悩みの方もぜひ挑戦してみてはどうでしょう?

戸建ては要注意!床下からの冷気

カーペットの下にアルミシート戸建てにお住まいの方は、床下の冷気で足元から冷えてくることも多いでしょう。

これを遮断するだけでもだいぶ和らぎます。

ラグやカーペットはもちろんのこと、その下にアルミシートを敷くと更に効果的です。

上から、普段のラフやカーペットを敷けば、見た目にはわかりません。

もちろん、お客さまが来た時には、暖かいスリッパでお迎えするのもいいでしょう。

エアコン効率の悪い部屋はこんな工夫も

エアコンんちょっとした工夫で寒さ対策

空気はその性質上、冷たい空気は下に、暖かい空気は上に移動してしまいます。

吹き抜けなど、天井の高い部屋の場合、暖かい空気が上にいってしまわないよう、床暖房を入れたり、ファンで空気を循環させたり工夫しているところもあるでしょう。

暖かい空気は天井に溜まってしまいがちですので、エアコンをつける際には、吹き出し口の風向きを下向きにしてみてはどうでしょう?

これなら上下に温度差をつくりにくく、部屋全体を効率的に暖めることができます。

また、階段とリビングが区切られていないような間取りでは、階段から暖かい空気が上がってしまわないように、間仕切りの代わりにカーテンやロールスクリーンでスペースを仕切ってしまうのもいいでしょう。

暖かい空気が上に行き過ぎないようにするのです。これで階下のリビングも快適に過ごせます。

アクセントクロスのように大胆なファブリックを使ってもいいかもしれませんね。

よくあるご相談、給気口からの冷風対策

給気口閉めていいの?冬場や花粉の舞う季節によく寄せられるのが、「給気口って閉めていいの?」というもの。

給気口(換気口)からの直接の冷風に触れると居た堪れなくなり、どうしても閉めたくなってしまいますね・・・。

とはいえ、新築マンションの引き渡し前に行われる「内覧会」などでは、売主不動産会社や施工会社から「換気口は台風などのとき以外は閉めないでください」と説明されます。

この給気口(換気口)は、実はシックハウス対策の一環として建築基準法に基づいて設置されているものなの。

換気扇から室内の空気を排出する分、ここから外の空気を取り入れるようにする仕組みです。

換気口を閉めれば、外から空気が取り入れられない分、機械による空気排出の効率も下がります。

塞いでいるところをよく見ますが、シックハウスや一酸化炭素中毒の可能性のほか、お部屋の気密性が本来の想定以上に上がってしまうので、扉の開閉などもしづらくなります。

寒さが気になる方は直接冷風に当たらないようにするため、直下にヒーターを置いたり、ふさがないで程度に前に植栽などをおいて直接冷たい空気があたらないように、冷気を拡散させる工夫もあります。

「ベッド脇に換気口があり、夜中に冷気を感じて寒い」というときなどは、夜中だけ一部の換気口を閉めてみても良いかもしれません。

とはいえ、再度開けておくこともお忘れなく!

その寒さの原因、断熱性が問題かも?

コールドドラフト対策いかがでしたか?

まだまだ寒い毎日が続きます。

インテリアの雰囲気はそのままに、暖かいお部屋で冬の暮らしをもう少し楽しんでみましょう。

また、そもそもその寒さ、建物の断熱性の不足が原因という可能性もあります。

夏涼しく、冬暖かい家づくりの断熱は不可欠。

きたる次の夏にも備えて、断熱リフォームを検討されてみてもいいかもしれません。

断熱材をいれるのは大掛かりなリフォームになりますが、サッシやガラスを断熱性の高いものに変える、内窓を設置してみるなど、目には見えずとも必ず快適性アップを実感できるもう少し手軽なものもあります。

リフォームの際には目に見えるところだけでなく、目には見えない建物の機能性アップも検討されることをお勧めします。

リフォームのご相談もさくら事務所のホームインスペクター(住宅診断士)にお気軽にご相談ください。