施工不良でこんなトラブルも!ホームインスペクターが見た”いい(加減)トイレ”ノミネート2019

  • Update: 2019-11-08
施工不良でこんなトラブルも!ホームインスペクターが見た”いい(加減)トイレ”ノミネート2019

11月10日は”いいトイレの日”です。
”いいトイレの日”は、「いい(=11)トイレ(=10)の日」の語呂に合わせて、NPO法人日本トイレ研究所によって制定されました。

トイレは言わずもがな、重要な住宅空間の一つです。
昨今は高機能はもちろん、空間デザイン面でも非常に洗練された素晴らしい、くつろぎのトイレやおしゃれなトイレが人気を呼んでいます。ただそんなトイレには、暮らしに欠かせない設備だからこそ、建築時の”ちょっとした施工ミス”がその後の生活において大きな問題や暮らしづらさにつながってしまう驚きの注意ポイントがあります。

そこで今回、これまでにさくら事務所がホームインスペクション(住宅診断)を実施した新築住宅や既存住宅の中から、とくに印象的だったトイレでの不具合・施工不良事例を、”いい(加減)トイレ”ノミネート2019 として不具合や注意ポイントをご紹介します。
これからお住まいを建築予定の方や、ご購入予定の方のお役に立てれば幸いです。

◆◇◆”いい(加減)トイレ” ノミネート 2019◆◇◆

キノコが生えたトイレ

キノコが生えたトイレ

便器と床のわずかな隙間からなぜか生えてしまったキノコ。
フローリング材の断面やスキマにキノコの胞子が入り込んだことで、気が付かないうちに発生してしまった不具合と思われます。
こうした想像もできないようなまさかなトラブルに見舞われないためには、建築時における建築資材の適切な管理の徹底や確実な施工が行われているかの確認で、そのリスクを減らすことができます。そして日ごろの暮らしの中で気が付いた違和感や、自宅点検で見つけたわずかな異変をそのままにせずに早期に対処することが重要です。

トイレットペーパーが入れられないペーパーホルダー

トイレットペーパーが入れられないペーパーホルダー

一見すると普通のペーパーホルダーですが、ホルダーの蓋を持ち上げて確認してみると、すぐ脇にある壁側からトイレットペーパーを差し込む形状で取り付けられています。右側の壁とペーパーホルダーの隙間は数センチ…という状況なので、どうやってもトイレットペーパーを差し込むことができない状態です。
すぐ直せる事象ではあるものの、入居当日に「え、トイレットペーパー入らない」と気づいたら、引っ越しで忙しい中、アフターサービスの手配もしなくてはいけないところでした。
こうした施工ミスを見逃さないためには、住宅の内覧会や引き渡しの際は、「●●に違いない」という先入観を捨て、細部のチェックも欠かさず行う必要があります。

鍵が外向きにつけられたトイレ

こちらも一見すると普通のトイレのドアですが、よく見るとトイレの鍵をかける面がドアの外側についています。こちらの施工ミスも比較的すぐに修繕可能な内容ではあるものの、せっかくの新生活スタートに水を差す不具合です。
トイレの鍵やドアは、小さな不具合が発生しやすい箇所でもあります。鍵の向きもですが、鍵がきちんと施錠できるか・取っ手部分のぐらつきがないかなどもあわせて確認しましょう。
住み始めてから慌てないためにも、建築中の工事チェックや内覧会時にしっかりと確認し、小さな不具合や違和感も遠慮なく指摘し、引き渡し時までにきちんと修繕してもらうことが重要です。


使い勝手を左右する施工不良や、配管の漏水は実は思ったより高い頻度で起こっているのが現状です。住宅購入の際には内覧会(竣工検査)や契約前のホームインスペクションを上手く活用し、最高に「いいトイレ」と対面いただきたいと願っています。