現場実例 東日本大震災の影響は?

  • Update: 2014-01-24
現場実例 東日本大震災の影響は?

東京あたりの東日本大震災による建物の影響は、液状化被害が出た一部の地域などを除けばそれほど大きなものではなかったため、メディアなどでもあま りとり上げられることなく潜在化しています。しかしさくら事務所には、たくさんの相談やホームインスペクション(住宅検査)依頼が来ています。

ご 相談の内訳を見てみると、「ほんの小さなひび割れでかんたんに補修するだけ」というなんら問題のないものから、表面的には大きな問題はなさそうに見えて も、実はそのまま放置しておくとのちのち大きな問題につながりそうなもの、明らかに建物が傾いているというものまで、実に多様です。いずれにしてもまずは ご自身で、建物全体をざっと点検なさることをおすすめします。

よくありがちなのはこちらのような事例。

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木造住宅の床下ですが、白い断熱材が地震の震動で落ちてしまっています。この部分は暑さや冷たさを集めるスポットとなりますので、元の位置に戻しておきましょう。このくらいのことはホームインスペクターに依頼しなくてもできますね。

やっかいのなのは、屋根裏や配管からの水漏れです。一度にドバッと漏れてくれればわかりやすいのですが、ほんのちょっとだけ隙間が開いたりして、少しずつ水漏れしているケース。この状態で数年放置しておくとこんなふうになってしまいます。

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こ れはまだ浅い木造住宅の床下ですが、木部の土台にカビが発生しているほか、腐食も進行しています。これは、1Fのサッシまわりから雨漏りしているのを放置 していたため、壁をつたってここまで水が浸透しているのです。途中経路である壁の中がどのようになっているかは、ご想像にお任せしますが、思いのほかお金 と時間をかけた大掛かりな工事になってしまいました。

地震後の建物の状態が気になる方は、ぜひ一度点検なさってみてくださいね。