新築一戸建ての内覧会、どこまで直してもらえるの?

  • Update: 2016-04-01
新築一戸建ての内覧会、どこまで直してもらえるの?

新築マンションや戸建てを購入すると、引き渡しの前に行われるのが「内覧会(お披露目会)」。内覧会とは、建物が契約した通りに完成しているか、不具合などはないかを確認するイベントです。 そこで多くの方が悩まれるのが、「気付いたことをどこまで言っていいのかわからない……」と躊躇してしまうこと。 そこで、今回は内覧会で、どこまでを担当者に伝えるべきかどうかの基準について、ホームインスペクション(住宅診断)の現場に精通した、ホームインスペクター(住宅診断士)がポイントをご紹介します。

指摘するべきポイント

・契約や打ち合わせによって決定したこととの不一致がある

間取りや設備、仕上げ材などが契約や打合せと違っていた場合は、担当者へ伝えましょう。図面と実際の建物とを見比べることも大切です。たとえば、図面だと照明があるべき場所なのに取り付けられていない!なんてことも。

内覧会で見つかった照明の不具合

見た目には問題がなさそうに思えたとしても、後で妥協したことを後悔することもあります。自分の許容範囲内であったとしても、相手の勉強と思って伝えてあげましょう。

・日常で見てストレスを感じる

普通に歩いて見える範囲でわかる傷や汚れや、毎日の生活でストレスを感じるようなものであれば、施工者の検査漏れであるといえます。気になったまま指摘しないでいると、取得したことを後悔したり、住めなくなってしまうことも考えられます。

・使い勝手、性能に支障がある

使い勝手が悪い、または性能に支障があれば、生活が不自由になるばかりか、危険であったり、建物の寿命を縮めたりすることも。

・補修、交換して改善できる

技術的に難しいものや、自然素材は改善できないこともあります。自分で判断するのは難しいことが多いので、担当者に尋ねてみましょう。

必ずしも指摘しなくていいポイント

・生活した際にすぐに付く程度の傷・汚れ

生活してすぐに付くような、細かい傷であれば気にならないこともあります。「高額な買い物なので全てをとことん直してもらう」という考えもありますが、顔 を寄せて見ないとわからない細かな傷や汚れまで直そうとするとキリがありません。というのも、指摘箇所を直す際、職人さんが多数出入りしたことで、道具な どで新たな傷や汚れをつくってしまうケースもあるからです。また、補修にも限界があるので、直すとかえって見た目に悪化することも。 ほとんどの方にとって、内覧会ははじめてのイベント。だからこそ、事前に判断基準を持っておくと、ぐっと内覧会がやりやすくなり、入居後も気持ちよく生活できます。